脈診流経絡治療は、症状に対してただツボを刺激するだけではありません。
手足の脈や腹部など全身を診ることによって体全体(経絡)の変動を察知します。
治療中に何度も脈診し、患者さん一人一人にあった治療を行います。
東洋医学では「未病(みびょう)を治す(ちす)」という言葉がありますが、当院の治療は、西洋医学の様に、病名に基づく治療ではありません。
脈診し、その脈が示す内容により、弱っている経絡を決定し、患者さんが現在訴えておられる病気の治療は勿論、今後かかりうる病気を推察して、未然に病気を防ぎます。
しかも鍼灸には副作用がありませんので安心して受けていただけます。
脈診流経絡治療の鍼は、「何時刺したの?」と思うほど痛くないのです。
ソフトなタッチで心身ともリラックスして治療中眠ってしまう患者さんもおられます。
脈診流経絡治療はつらい症状にはもちろん、「検査をしてもなんとも無い。でも体の調子が悪い」というような不定愁訴にも適応いたします。
何となく身体がだるい、イライラする、夜眠れないなど・・・心身のコンディションを整えることにも効力を発揮します。
脈診流経絡治療とは、中国三千年の伝統を持つ鍼灸術であり、個人個人の個性を大切にする医術であります。
東洋医学の基本概念では、人体は14本の異なる働きを持つ「経絡(けいらく)」からなっており、その中を「気」が流れているとし、「気」は、人体を流れるエネルギーと考えています。
この「経絡」は五臓六腑に連絡しており、東洋医学では内臓が衰えて「気」が取り込めなくなると病気になると考えています。
「経絡」のアンバランスを脈診や腹診を中心に、東洋医学独自の四診(望診・聞診・問診・切診)を用いて診断します。
そうして、歪のある「経絡」に対して、その経絡のツボに鍼灸術を施して経絡の歪を調整するのです。
現在のWHO(世界保健機関)では、49種類の疾患に鍼灸術が適応するという草案が発表されています。
また、1997年には、世界最大の医学研究所である米国のNIH(米国国立衛生研究所)が、鍼灸術の効果を認めるという報告をしています。